2007年アルバムベスト10!


今年はタイで大人気のアイスサランユーやGOLF&MIKEなどが日本でも活躍。タイのミュージックシーンに興味をもった方も少なからずいるはずです。そこで今年のベストアルバムを解説とともに紹介します。

●GOLF&MIKE/ONE BY ONE/GRAMMYgolfmikeonebyone.jpg
今年6月日本でのソロデビューアルバム『ニッポン アイニイクヨ』をリリース、最近では中国、韓国でも活動活発化とアジアを代表するトップアイドルと言って良いGOLF&MIKEのセカンドアルバム。女性ファンの心をつかむルックス、おもわず口ずさんでしまう覚えやすい曲調、兄弟の調和のとれた完成度の高いダンスMVと、デビューしてまだ約2年とは思えないほどのアルバムクオリティーは見事というほかないだろう。GOLF&MIKEによって、いままでほとんど興味を持たれることがなかったタイ音楽や文化、そしてタイという国に興味を持ち、歌詞や現地ファンサイトを理解しようとタイ語を習う日本人女性が急増しているなど、日タイの文化交流に貢献し、タイのイメージアップを向上させた点においてもGOLF&MIKEの存在価値は大きいと言える。


●PARN THANAPORN/サンチャータヤン・イン/RS
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2度の来日公演でタイ人はもちろん、日本人の間でも熱狂的なファン急増中、ライブではファンが泣きながら曲を合唱するなど、まさにカリスマと言っていいパーン・タナポーンの最新アルバム。1999年のデビューアルバム『PARN THANAPORN』から新人としては異例の好セールスを記録、一気に人気歌手へと登り詰め、その後リリースするアルバムすべてがスーパーヒット、一昨年はプアチーウィット(生きるための歌)ナンバーワンバンド、カラバオとのコラボアルバム『ヌムバオ・サオパーン』がタイ全土で売れに売れ、2年を経過した今年もパブやディスコで興行ライブを連日行うなど、人気はまったく衰えを見せず、タイでもっとも注目される歌手の一人と言って間違いないでしょう。昨年からの過密ツアーの合間をぬって制作された今作は、今までのズシンとくる歌唱力で歌い上げる曲よりも、どちらかというとリラックスして歌っているなと感じるポップス調の曲が多く収録されているので、比較的聞きやすいアルバムに仕上がっている。(アルバムよりライブのほうが数段歌唱力が凄いので出来れば生で聴くことをお勧めします!)


●FOUR MOD/WOOO!/RS
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タイ現役トップアイドルユニットFOUR MOD(フォー・モッド)のサードアルバム。今作からKAMIKAZEという新しいレーベルでリリースされている。(以前所属していたIDRECORDSは代表のJAMESがグランミー傘下の音楽学校校長に転職したため解散。)ファーストアルバム『FOUR MOD』は覚えやすい癒し系ポップスで新人ながら空前の大ヒット、通常CDの他写真集付きREMIXアルバム(渋谷系バージョン)等も売されるなど話題となった。続くセカンドアルバム『LOVE LOVE』はファーストアルバムをさらに上回る大ヒットとなりタイの若者を釘付け、ナンバーワンアイドルの地位を確立した。今年3月日本初来日公演を果たし、多くのファンを魅了した。今回のサードアルバムは全曲東京ロケを敢行しており、新宿、渋谷、原宿、上野等馴染みのある様々な場所でPV撮影を行っている。収録曲は定番のノリノリなポップスあり、バラードあり、HIPHOPありと様々なジャンルにチャレンジしており、非常に楽しめる内容となっている。


●ICE SARANYU/PARTY ON ICE/GRAMMY
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9月5日に日本デビューアルバム『ICE』がリリース(コンジャイガーイの日本語バージョンとなる「恋ナンジャナイ?」も収録。)、タイのハニカミ王子?というマスコミが飛びつきそうな旬のキャッチフレーズで、今後日本での本格活動が期待されている、イケメン人気男性歌手ICE SARANYU(アイス・サランユー)のセカンドアルバム。新人歌手のコンピアルバム「コンマンラック」、ファーストアルバム「コンジャイガーイ」と印象に残るフレーズと振り付けで、これは絶対当たる!というヒットソングを作り上げたアイスだけに、今回のセカンドアルバムは勝負所と言えるが、アルバムの完成度はさすがに高く、アイスの魅力を十分堪能できるものとなっている。1曲目の「ヤーレントゥア」はキャッチーなポップスと定番の覚えたくなるような振り付けで「コンジャイガーイ」に続くヒット曲になるのは確実。来年もタイ、そして日本でアイス旋風が吹き荒れるのは間違いなし。


●DA ENDORPHINE/パープ・ルアン・ター/GRAMMY

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女性メインボーカルDA(ダー)と他メンバーとの音楽性の違いから、解散するのではという噂が流れていたENDORPHINE(エンドルフィン)だが、メンバーを入れ替えて新生ENDORPHINEとしてリリースされたニューアルバム。洗練されたR&Bポップス、かっこいいロックサウンド、タイでは合唱になるであろうバラードと、前作よりも確実に一皮剥けたハイレベルの仕上がりになっている。DAの小柄な体からは想像ができない、力強く声量感の感じる歌声は今作でも健在で、とても新人歌手とは思えない安定感のあるサウンドと、とにかく歌がうまい!と誰もが納得してしまう今作は、タイポップス初心者の方にもお勧めのアルバムと言えるだろう。


●KAT(KATREEYA ENGLISH)/SASSY K/GRAMMY
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日本にも熱狂的なファンの多い、歌って踊れスタイル抜群の女性歌手KAT(キャット)の通算4枚目となるソロアルバム。ファーストアルバム『KAT AROUND THE CLOCK』に収録された「O.K.NA KA!」「ノークサーイター」が大ヒット、新人ながら一気にスター歌手となった彼女、その後は『CHEER』『2002ラートリー』など話題のユニットに参加した後、バード・トンチャイのタイ音楽史上最大のヒットアルバム『チュッ・ラップケーク』にナット・ミリア、チンタラー・プーンラープと共に参加、タイを代表する人気歌手へと成長した。その後もチャイナドールズやヤーヤー・イン、ジェニファーと組んだ企画アルバム『2005 TIWA HULA HULA』が大ブレイク、2006年には日本初来日コンサートを行い大盛況となった。今作は『LUCKY GIRL』以来となるファン待望のソロアルバムとなったわけだが、数段上がった歌唱力に裏付けされた、バラエティーに富んだ曲調はどれも期待を裏切らない出来と言え、男性女性を問わず聴き応えのあるアルバムに仕上がっている。


●PONG LARNG SA-ON/THE MUSIC 2/RS
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タイ音楽の一ジャンルであるルークトゥンにおいて、近年希に見ぬスーパーヒットを飛ばし、現在タイのライブ興行でもっともギャラが高いと言われている、PONG LARNG SA-ON(ポンラーンサオーン)のセカンドアルバム。現在までファーストアルバム『PONG LARNG SA-ON THE MUSIC』と2つのライブアルバムVCDをリリースしているが、昨年発売された『PONG LARNG SA-ON LIVE THE SHOW MUST GO SA-ON』がミリオンセールスを記録するなど、あらゆる面で今までのルークトゥンの常識を打ち破った歌手(楽団)と言え、今後もこれだけ話題性のある歌手はまず出ないだろう。メンバー構成は最低25人からと非常に多くまさに楽団であり、バタ臭いイメージが先行しがちなルークトゥンにおいて、その音楽性、ファッション性はルークトゥンという枠には収まりきらない、タイエンターテイメントの楽しさをすべて凝縮したものになっている。今作もファーストアルバムに負けず劣らず、ルークトゥンあり、バラードあり、ヒップホップありとバラエティーに富んでおり、タイ人なら思わずニヤリとするような曲も満載で、ルークトゥンはちょっと、、という日本人の方にも是非聞いてみて損はない内容となっている。


●NEKO JUMP/JOOB JOOB/RS nekojump2v.jpg
双子歌手というだけでも珍しいが、タイの日本ブームを反映し、いわゆるアキバ系萌えメイドを意識したファッションと、日本語を歌詞の一部に用い、RSが得意とするキャッチーなタイポップスでファーストアルバム『NEKO JUMP』が大ヒットとなったNEKO JUMP(ネコジャンプ)。待望のセカンドアルバムも前作同様、日本語が随所に織り交ぜられ、曲調もさらに癒し度アップとアイドルファンにはたまらない出来となっている。アルバムタイトルの『JOOB JOOB(チュープ・チュープ)』はタイ語で【KISS KISS】という意味だが、二人が会話の最後に「バイバイ!」の替わりに「チュープ・チュープ!」と言うところからついたとか。 なお日本では圧倒的に中年男性層に人気があるが、タイでのファンターゲットは小学生以下なので、現地でコンサートを見に行く場合、かなり違和感があるかもしれません。


●NICOLE/BEAUTIFUL LIFE/GRAMMY
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タイポップス好きな日本人の間では知らない人がいないほど、彼女から聞き始めた方も非常に多い、GRAMMYの元トップアイドル、ニコル・テリオーのニューアルバムが約4年ぶりにリリース。1998年ファーストアルバム『KA-PO-LO CLUB』で衝撃のデビューを果たし、「ブッサバー」「マイチャイマイチャイ」などタイポップスの超定番曲が収録されたセカンドアルバム『FUNNY LADY(ブッサバー・ナー・ペン)』がミリオンセールスを達成、当時トップアイドル終焉期であったターター・ヤンと世代交代した時期であった。その後、全曲英語のアルバム『ANOTHER PART OF ME』、異色と言われたロック調アルバム『パンドゥー』、伝説の女性歌手7人によるユニットアルバム『SEVEN』等を経て、セカンドアルバムに近い出来と言われた前作『ON THE WAY』リリース後、ロック歌手のジラサック・パンプーン(通称:メーオ、CATAROCK)との結婚、そして出産と芸能界からしばらく離れ、引退とも噂されていたが、昨年後半あたりから婦人雑誌等のモデルとして家族で表紙を飾ることが増え、そして今年、タイ大手の通信会社AIS社の専属キャラクターとして抜擢、今作のリリースとなった。昔のようなアイドルアイドルしたポップス曲はないものの、ゆったりした癒し系ポップス曲は、長年のブランクを感じさせず、聴いていてホッとできる内容に仕上がっている。今作はニューアルバムというより、どちらかというとカバーアレンジアルバムと言え、1曲目に収録された「ラック・マイヨーム・プリアンプレーン」はマルチタレント、ティック・シローの昨年の大ヒット曲、他にもエンドルフィンの「シンサムカン」、クリスティナーの「プリックローク」、MR.TEAMの「マイトンミーカムバンヤーイ」、パラポンの「ケーミー」などタイ人なら誰でも知っているであろう他歌手の大ヒット曲を、原曲と違った柔らかなアレンジで歌い上げており、原曲を知る人にはまた違った楽しみ方が出来るのも魅力。


●CHRISTINA/C.SPACE/GRAMMY
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グランミーの実力派女性歌手CHRISTINA(クリスティナー)の最新アルバム。最近タイミュージックを聴くようになった方には馴染みの薄い歌手かもしれないが、タイミュージックが日本でまったく知られてなかった10年前でも第一線で活躍しており、日本人にも熱狂的なファンが多い。昨年タイ最大の収容数をほこるインパクトアリーナで、グランミーの大御所、元祖ラップアイドル男性歌手のJ(ジェー)ことJETRIN(ジェッタリン)と集大成コンサート『THE BEAT CONCERT』を行い、まだまだ若手歌手には負けない実力、貫禄を見せつけた彼女。前作『PARADISE』から約4年ぶりのフルアルバムとファンには待ちに待った今作だが、ドラマやバラエティー等で活躍するマルチタレントが多い芸能界の中、歌一本で勝負するクリスティナーだけあり、アルバムクオリティーの高さは抜群。ダンスポップス、バラードと素晴らしい歌唱力で何度聴いてもまったく飽きさせず、期待を裏切らない出来は見事。グランミー社同世代のMAI(マイ)、MARSHA(マーシャー)も現役で活動しており、タイポップスの王道をこれからもひた走って欲しい。

<筆者紹介>
原田 哲也(サワディー原田)
タイ音楽、タイ映画など、タイのエンターテイメントを紹介、販売する「サワディーショップ」、オリジナルレーベル「サワディーミュージック」代表。1998年よりインターネットでタイ音楽CDの販売を始める。現在ではタイ音楽、映画CD、VCD等の販売、レーベル運営(歌手の招聘、オリジナルDVD制作)のかたわら、タイ音楽についての記事を各雑誌、新聞等で執筆。


2007年11月30日
 

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