このコーナーでは各界で活躍されている方々に、タイについてお話をうかがいます。
初回はミュージカル俳優で、自他ともに認めるタイ好きの岡幸二郎さんにおいでいただきました。
編集部 タイに最初に行かれたのはいつですか?
岡 大学の卒業旅行で、いきなり一人旅。いろんな国を回っている友達がたまたまその時期タイにいて。空港には迎えに来てくれて何日間かは一緒だったんですけど、友達はまた、他へいっちゃって。
編集部 これまで何回ぐらいタイへ?
岡 それ以来、17,8年になるけど、私のパスポートは三角(タイ出国時に押される印の形が三角)ばっかり。何十回って感じでしょうね。暇があればタイに行っている。去年は5回。バンコクとチェンマイとシーチャンとアユタヤに行ったぐらいですね。タイ舞踊、クッキングスクールとタイマッサージを習いました。
編集部 岡さんが毎日書かれているプログにタイマッサージ4コースを修了したとありましたね。
岡 ええ、タイマッサージの時は1ヶ月ちょっといたんで、基本と上級とフットとベビーマッサージの4コースをやりました。
編集部 難しかったですか?
岡 上級はちょっと難しいですね。初級は癒す、疲れをとる。上級は治す。ここが痛いって言うときは、そこを治す。ツボになるんで難しいですね。人によって体の作りでわかりにくいこともあるんで。私はうまいって言われましたよ。先生が言っていたのは、「どれだけ勉強するかより、どれだけ自分が受けてきたかで、その数が多い人の方がうまいし、タッチもうまいって。
編集部 ベビーマッサージというのは?
岡 ちゃんと同じようにやるんですよ。生後何ヶ月かによってやり方が変わってくる。ハイハイしたら、この部分の筋肉が発達するようになるから…と。それをお年寄りにも応用できる。障害を持って生まれてきたベビーに、それを施術していると30%軽減されると言ってましたね.
編集部 どうしてタイのマッサージに興味を?
岡 自分がマッサージなりエステなり、受けるのが大好きで、あるとき、オイルマッサージですけど、自分がやられて気持ちがいいように、見よう見まねで友達にやってあげたんですね。そしたら、次の日に連絡がきて、「ベルトが1個減った」って。やせたんですよ、1回の施術で。だから、うまい具合にリンパの流れをよくしていたんだと思いますね。あ、だったらもしかしてうまくなるかな、これはちゃんと勉強しようって。
編集部 ニューアルバム「The Player」のDVDも、タイで撮影されていますね。
岡 オール・タイ・ロケ。主にシーチャン島で撮りました。
編集部 シーチャン島はどうでしたか?
岡 タイの方に、人がそんなにザワザワいるわけではないし、バンコクのようにガンガンではないし、ちゃんと自然も残っていて、海も山もあるので、いろんな写真が撮れるんじゃないですかってすすめられて行ったんです。食べ物がおいしかった。町の中のどのシーフード屋さんで食べても、何でもおいしかったですね。新鮮なので、焼いただけとか、あんまり手をかけないものがね。
編集部 ニューアルバムに主にクラシックですか?
岡 クラシックとミュージカルの曲も入ってます。これもタイに持って行って、向こうの友達に渡したりして。バンコクのインターコンチの中にあるテーラーで最近よく、衣装、洋服を作っているんですけど、そこは、いつも流してくれています。よく、貸してくれっていう人がいるらしくって、貸し出しもしているって言っていた。
編集部 タイのどんなところに魅かれますか?
岡 タイに行くとほっとするんですよね。すごくおかしい話なんですけど、12年前に(日本で)前世を見てくれる先生に会ったら、「あなたの前世はギリシャ人で、遠征に行って銀の指輪を落としている」っていうんですよ。タイが好きなんて何にも言わないのに。私は初めて行ったときにリングを買ってきていて、調子の悪い時とか、舞台の初日にそれをしていると元気になったり、調子がよくなったりすることを話したら、「それはあなたが落としてきた指輪だ」って。とにかく、タイにいると、肌の調子は良くなるし、のどの調子は良くなるし…。そう、癒し。それに面白いんですよ、物が。プラス洋服のデザインが日本の比じゃないくらいすばらしい。サイアムディスカバリーに好きな店がいくつか入っていて、良く買うんですけど、サイアムディスカバリーの道を隔てて向こう側に、いっぱい一坪ショップみたいな店が並んでいて、あそこの店は本当にあなどれない。きっと、あそこでがんばった人がディスカバリーに出展するんだろうなって。自分は両方で買うんですけど。ともかく、デザインがすごく斬新。日本のデザインはなんか守りに入っている。私なんか、こういう仕事をしているので、斬新なのが良かったりして。
編集部 タイに行くときは計画をたてて行くんですか?
岡 とりあえず、チケットとって、ホテルを押さえて。で、飛行機の中で何しようか考えて。だいたい、新しい友達を引っ張り込んで。初めて行く人でも、とにかくフードコートや市場に連れて行くんです。お寺にはあまり行かないで「今のタイを見ろ」って。最初はびびるんですけど…。
編集部 宿泊はどんなところに?
岡 目的によりますね。本当に休みたいときはオリエンタル。この前は市場に用があったので、プラトゥナムのちょっと先の小さい1泊700バーツのホテル。で、スパ王なので、スパ目的で行くときはだいたいチェンマイ。ホテルが好きなのでいろんなホテルに泊まります。
編集部 両方を見てこそタイ、ということですね。
岡 絶対そう。30バーツ(約100円)のパッタイを食べて何千円のアフタヌーンティーをとるっていう。こんな国はほかにないと思うんですよ。お金がある人はあるなりの楽しみができるし、ない人はないなりにすごい楽しめる。(私は)その両方に行きます。
編集部 ショッピングは好きですか?
岡 私はいつもカラ(のかばん)を持って行くんですよ。帰りはいっぱい。洋服と靴が非常に多いですね。全部タイブランド。マーブンクローンの1階の靴屋さんで、日本では考えられないきれいな靴を買って舞台で使ってます。
編集部 かかとがとれたりということはないですか?
岡 ないです。買い物のしかたですね。本当に安いものを買う人と、これでこの値段だったら、という買い方をする人がいると思うんです、自分は後者なので。この値段はタイでは高いと思うかもしれないけど、このクオリティーなら、というものを買う。洋服を作るときはシルクで作ったり、例えば、イタリアではすごく高いフランコ・フェレの生地でタイでコストダウンして作るっていう楽しみがあるんですよ。
タイは、斬新な洋服のデザインが多いので、舞台衣装を見つけて買ったり、作ったりもします。作るのも速いし。
編集部 次の計画はありますか?
岡 2月に行こうかなって、いろんな人に言ったら、もう10人くらい集まって「連れてけ、連れてけ」って。
編集部 大人数で行くんですね。
岡 最近は、現地集合、現地解散。何日から何日はバンコクにいるよって言うと、皆自分の都合に合わせて来る。そんだけ面白いみたい。屋台にも連れて行くし、シロッコ(バンコクのステートタワー63~67階にあるオープンエアの高級レストラン)にもいく。素敵ですよね。両方。
編集部 これからタイへ行こうと思っている方にひと言。
岡 タイって本当に行ってみないとわからない国で、本とかガイドブックを見てるだけじゃわからないんですね。私はぜひタイに行かれたら町を歩いて人とふれあってみてもらいたい。どれだけいい人がいっぱいいるか。おいしいものとかお土産やさんもいいですけど、人間がどれだけいい人がいっぱいいるか、どれだけ親日か、普通に接してくれるか。きっと本当はいろいろあるんでしょうけど、私はいいことしか見ていないないし、いい人にしかあっていない。こっちが間違っていてもばかにしない。微笑みの国とはよく言ったもので、本当に気分良くなるんですよ。
編集部 では、最後に今後のお仕事の予定を。
岡 4月16日から29日が「モダンミリー」、6月8日から8月27日まで「レ・ミゼラブル」です。
編集部 今日は、お忙しいところありがとうございました。
撮影:原田京子
岡 幸二郎プロフィール
ミュージカル俳優。1967年10月10日生まれ。福岡県出身。身長186cm。1991年より「オペラ座の怪人」、「レ・ミゼラブル」、「風と共にさりぬ」など数多くのミュージカルに出演。最近はテレビやコンサートでも活躍。昨年2枚目のアルバム「The Prayer~祈り」をリリース。
|